ジョナサン・リッチマン「ザット・サマー・フィーリング」


毎年、夏の終わりの空気が漂いだす頃には
ジョナサン・リッチマン
「ザット・サマー・フィーリング」を聴きたくなる。




ジョナサン・リッチマン
なんとも言いがたい拭えない悲しみを抱えている人。
それゆえにとても優しい人。
そして、ヒーローではないが、
たくさんの人の心の片隅に居座っている人。



学生時代からの友人K君はジョナサン・リッチマンのコレクター。
ジョナサン・リッチマンと元ヴェルヴェットの
モーリン・タッカーと演奏した音源を求め、
「もし、その音源が残っているなら聴かせてほしい」と
彼女にエアメールしたところ、
「その音源は残念ながら手元に残っていないのよ、ごめんね」
というメッセージを添えた手紙が
彼女からK君のところににやって来た。


ルー・リードの『ロックンロール・ハート』というドキュメンタリーがある。
周りの言うことを聴こうとしない
若き日のとんがったルーやジョン・ケイルたちのことを、
モーリン・タッカーは「彼らは駄目だって言われたら絶対やっちゃうから」と
微笑ましく語っていた。



その頃を振り返るモーリン・タッカーの柔和な表情を見て、
彼女がいたからわずかな期間とはいえ、
ヴェルヴェット・アンダーグランドが存続できたんだなぁと思った。


じゃないと、あんなアクが強くて
個性的な男の子たちがまとまることはできなかったはず。


YOU TUBEで「ザット・サマー・フィーリング」の映像を探していたところ
誰だか知らない外国の若者がこのサマーロックンロールを歌っていた。
なかなか微笑ましいカバー。


ロックンロールのジェントルサイド。音楽っていいね!