70年代アメリカ映画伝説@下高井戸シネマ

我が家のある街、下高井戸。おいしい肉や魚を売る店が並び、
人通りも多い商店街が健在の愛する街。


僕が大学生の頃、初めてひとり暮らしをしたのもこの街だった。
実家はたまプラーザにあったので、大学にはそこから通えたのだけど、
まわりにいるひとり暮らしの友達の気ままな生活ぶりがうらやましくもあり、
ちょうどサンケイスポーツ編集部のぼーやのバイトに
もぐりこめて家賃の目処がついたこともあり、実家を出ることにしたのだ。


まったく記憶にないのだが、今でも母親が
「アパートの住所も教えずに出て行って、
最後までどこに住んでいるのか知らなかった」
と笑って語る20年くらい前の話。


今では、奇遇なことに愛する妻と所帯をかまえることになった下高井戸だが、
ここには「下高井戸シネマ」という素敵な映画館がある。


先日もこの映画館で『息もできない』を観て来たばかりだが、
11月には楽しみな企画が催される。


それは『70年代アメリカ映画伝説』と冠されたレイトショー。
ラインナップは11月15日から17日が
ロバート・アルトマンの『バード★シット』。
18日から20日がハル・アシュビーの『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』。


ハロルドとモード 少年は虹を渡る』


バード★シット


若い頃に想像で好きになった映画を
ロードショーしてくれる街、それが下高井戸であり、
ロードショーしてくれる映画館、それが下高井戸シネマ



23歳の頃、神保町の古本屋・矢口書店で茶色に変色した1972年刊の『映画評論』、
ハロルドとモード 少年は虹を渡る』の脚本が載っている号を購入して
スクリーンを想像しながら読んだ日が蘇る。