ニューエイジのための環境音楽/21世紀のメトロ・リゾート・ミュージック。

daisuke mizushimaはインスト中心の全16曲。ブレイクビーツ、ハウス、ジャズ、ラウンジ、ヒップホップ、アブストラクト、ではないが、そんなビート・ミュージックの断片が積み重なった音楽。夏くらいから彼とデモのやり取りをずっと続けていて、だんだんと音が増えていったり、減っていったりとサウンドのミックス具合を確認しながら、作業を詰めてきた。できあがったものは、静かに脳と身体が漂白されていくマッドでフリーキーでアヴァンギャルドサウンドトラック。

耳障りな音のひっかかりが多いながらも、この音源を聴きながらだと、ぐっすりと眠ることができる。リラクゼーション効果がある。これは、ニューエイジのための環境音楽なのだろう。どこにでも行けるけれども、どこに行っても同じ風景が広がってきている、今後ますますそうなっていくであろう、今の僕らのランドスケープを音にしたら、こういう音になる。

彼の音楽に静かに漂うマッドな空気と、ゴージャスなポップさは、薄ら寒く美しい。これは、21世紀初頭のメトロ・リゾート・ミュージック。僕らは、こんなリゾートを日々、過ごしている。