素人が手を出してはいけない世界がある

2007年8月12日

インタビューテープの文字起こしを午後からごそごそと取り掛かる。作業に疲れると休憩がてら、最近休止が宣言された某ブログサイトが残した活動2年分の記事をせっせとコピペ。これも疲れる作業ではあるのだが、いつサイト自体が閉鎖されるのかわからないので仕方がない。


甲子園第3試合の宮崎日大×星稜は似た特徴を持つチーム同士の対戦。堅い守備力を中心に試合を組み立てる、鍛えられたバンドと機動力でそつなく塁を埋める、そしてクリーンナップは打力あり、という地味ながらも大崩しない通好みなチームカラー。「ミスをしたほうの負け」と誰もが言いそうな対戦なのだが、まさしくその通りの結末に。


夜は荻窪のライブハウスへ。途中、古本屋・ささま書房で物色。竹中労夢野京太郎名義で書いたルポフィクションとも言うべき小説『世界赤軍』が格安で置かれているのを見つけ早速レジへ。どうも1000円と10000円を見間違っていたらしい。「これが1000円なわけないですよね」。店員は苦笑しながら無言。猪野健治の『興行界の顔役』のみ購入。浪曲全盛の時代から昭和後期までの興行界で活躍(暗躍?)した永田貞雄の生涯を描いたノンフィクション。裏切りと筋、嘘と真がくんずほぐれつしながら夢と欲望が渦巻く興行の世界。やくざと芸能が色濃く手を取り合っていた時代の物語。このふたつは歴史的に社会からはじきだされた存在という同じ出処を持っている。根を同じくする兄弟。世間の夢を引き受けられるのは、世間から憧憬と畏怖の念で差別される者なのだ。お子様ではないエンターテインメント。こういう話に触れるたびにイベントは素人が気軽に手をだしちゃいけない世界だといつも自戒。